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PCトーカー

 私のように眼がほとんど見えない人が使うパソコンソフトにPCトーカーというソフトがあります。パソコンの音読をしてくれます。パソコン画面も文字うちの画面は黒バックで、白の太ゴシックで打っています。でもこのPCトーカーはちょいと能力が完璧ではないので、おもしろい読み方をしたり、漢字の音読み、訓読みの間違いは頻繁にあります。その間違いを理解した上で、私はパソコンの文字うちをするのですが、私自身も音で判断しますので、誤字が非常に多いです。このブログも他方の人から誤字の指摘をたくさん受けています。許してください。これが今の私のMAXです。どうぞ、皆さんパズルを読み解く気持ちでこのブログを読んでください。


 もちろろんメールの文章もパソコンで読んでくれるのですが、なぜかたまあに英語読みをしてくれます。そこまでだったらまだしかたないと思うのですが、時にはフランス語だったり、ドイツ語だったりします。どうもメールを下さる方が自分のHPのURLなどたくさん書いて下さっていると、英語読みする傾向があることに気ずきました。またPCトーカーはまじめなので、全てのマークなどどうでもいいところも頑張って読んでくれるので、相当時間がかかります。もうちょっと要約して欲しい時も多分にあります。


 我々見えないものが画面に文章を打ったりする時はまだ何とかなるのですが、ツールバーと呼ばれるファイル、ホーム、などの項目や保存する時などのちょっとした所は、文字は明朝体のままですし、字も大きくならないので、どこかで手が止まってしまうことが多いです。心あるお役人様起業家の皆様、福祉団体の皆様もう一息頑張って視覚障がい者専用のパソコンを開発してください。お金が投入されればすぐにでき上がることばかりです。ツールバーの文字表記など全て太ゴシックにして欲しいだけです。どうかこの声を届けて下さい。そして個人的な話ですが、できるだけ用事はメールでなく電話がありがたいです。携帯もスマホは全く見えませんので、ガラスマホです。携帯は電話に出るボタンがすぐ押せませんのでしばらく長く鳴らして下さるとありがたいです。


 私は今回Low vision bookというものを作りましたが、点字図書館で音読本も楽しむようになりました。ありがたいことに無料で、ある程度の本がそろっています。点字図書館に行かなくても電話で送ってくださいますし、返す時もポストに投函すればOKですのでありがたいです。本は教養の高そうなご婦人方がボランティアで朗読したもので作られています。少しづつくせがあっておもしろいのです。朗読のプロでないので、始めは聞きづらいな、、と思うこともあるのですが、小説が終わるころにはすっかりこの声に慣れてしまうのです。仕事をしながら聞くので、途中話が頭に入らない時もあるのですが、それでも何度も何度も繰り返して聞くと読み聞かせの醍醐味を味わうことができます。次回辺りはハリーポッター全巻借りてみようかとも思っています。ただこの教養高きご婦人方が濡れ場を読んでくださると、こちらが妙に恥ずかしくなります。すみません、おばさま方お疲れ様です。


 でも私はもの作りの性なのかやっぱり、やっぱり触角を大事にしたいですし、触覚や嗅覚がどんなにか大事か眼が、言えなくなったからこそ強く思います。読み聞かせもありがたいですが、紙をめくってインクの匂いをかぎながら紙をめくって本を読みたいのです。それはパソコンやタブレットでは味わえない人の思いの集積を体感する行為に近いかもしれません。その思いがLow vision bookを作ったきっかけです。どなたかこの続きを展開して下さい。私の投げた球を受け取って下さい。よろしくお願いします。

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